« ■コマ大数学科157講:お見合い問題 | トップページ | ■コマ大数学科159講:トライアングル »

2009年11月15日 (日)

■コマ大数学科158講:ダイアゴナル

 ダイアゴナルとは、対角線という意味らしい「たけしのコマ大数学科」

問題:1辺の長さ1の正方形のタイル800枚を隙間なく並べて、縦25、横32の長方形を作ります。この長方形の対角線1本が通過するタイルの枚数を求めなさい。

 う~ん、数えれば、なんとかなりそーな気もしないでもないが、もちろん、数学的に考えてね。

 今回の問題は、コマ大数学研究会向き。800枚のタイルならぬ、正方形の折り紙を隙間なく並べて貼り付けていく。しかし、ロケ日は、台風18号の影響で、どしゃぶりの雨。そんな過酷な状況でも、下記のような芸術的(?)な作品を仕上げた。

ダイアゴナル(1)

 マス北野に言わせると「貧乏な幼稚園の壁紙」とのことだが、完成したタイル画(折り紙画)の対角線にロープを張り、重なるタイルの数を数えた。答えは「56」枚。

 マス北野は、少ない枚数の図を描いて、法則を見つける作戦。

ダイアゴナル(2)

 25/32は、約分できないので、分数の分子、分母を「a/b」とすると、通過する枚数は「a+b-1」という式を立てた。答えは「56」枚。

 東大生チームの岡本麻希さんも、基本的には、マス北野の考え方と同じで、25と32は互いに素なので、対角線は頂点(正方形の角)を通らない。ということで「縦+横-1」、この場合は「25+32-1=56」、「56」枚という答えを出した。

ダイアゴナル(3)

 同じく東大生チームの小橋りささんは、本当に少ない枚数から導き出した法則が正しいのかどうか、違った方法で検証を試みた。25:32は、1:1.28である。25をY軸、32をX軸とすると、Y軸で1マス進むと、X軸は1.28マス進むということである。マス目で考えると、1を少しでも超えるということは、隣のタイルに入ることで2マスに重なるということ。そこで、電卓で1.28を足していき、Y軸が25になるまで、すべての数を書きだした。

ダイアゴナル(4)

 小橋さんの表とは、ちょっと違うけれど、爺はエクセルで表を作成。基本的な考えは小橋さんと同じだ。表の「CELING」というのは、「天井」という意味で、FLOOR(床)が小数部分を切り捨てて整数を取りだす(切り捨て)のに対して、ちょっとでも端数がでたら、次に大きい整数にするのが「CELING」(切り上げ)だ。

 すると、1つずつ増える(ということは、2枚のタイルにまたがっている)場合と、Y軸が1つ増える間に、X軸が2つ増える場合がある(3つのタイルにまたがる)。2つ増える箇所は全部で6か所で、残り(19か所)は1つずつ増える。これを式にすると、「2*19+3*6=56」で、やはり、「56」枚という答えになった。

中村亨センセの「美しき数学の時間」

 中村センセによると「今回の問題はシンプルなことがポイントになっている」とのこと。

ダイアゴナル(5)

 左下の角から自分が小さな虫になって対角線上を歩いていく。すると、正方形のタイルの境()を越えると、次のタイルの領域に入る。ただし、正方形の角のところ()を通過するときは、縦と横の2本の境界線を越える。

 たとえば、タイルの数が24×32枚の場合は、3×4枚のタイルのブロックが8個(24と32の最大公約数)できるので、正方形の角は7回通過するということね。今回の問題は、25×32枚のタイルなので、マス北野や東大生が気付いたように、互いに素、約分することができないので、正方形の角は通過しない。

ダイアゴナル(6)

 虫の視点で考えると、角からスタートしたときの最初の1枚目のタイルは別にして、あとは、境を越える度に新しいタイルに入るわけだから、境界線の数を数えればいい。

 とてもシンプルで簡単なことだけれど、チェコの数学者、ベルナルト・ボルツァノ(1781~1848年)は、これを数学的に考えた。

ダイアゴナル(7)

 連続した関数f(x)があるとして、f(a)の値が負、f(b)の値が正だとしたら、必ず、f(x)=0の境界線を通過しているってことね。これを発展させると「中間値の定理」が見えてくる。

ダイアゴナル(8)

 「中間値の定理」は、微積分の基本になる重要な定理とのこと。

 さらに、デカルトは、別の見方をした。正と負の境を何回越えるかを考えると、式の符号をみるだけで、高次方程式の正の解が何個あるか、わかるというのだ。

ダイアゴナル(9)

ダイアゴナル(10)

 青い線(4次方程式)は、上の図で説明したように、符号の正負が2回入れ替わるので、この方程式の正の解は、「-1+√2」と「2」のふたつ(符号変化の数と同じ)。赤い線(2次方程式)の場合も、符号の正負は2回入れ替わるが、こちらは「偶数個少ない」場合になる。

 なんか、狐につままれたような感じ……^^;

※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマ大数学科:2008年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト


|

« ■コマ大数学科157講:お見合い問題 | トップページ | ■コマ大数学科159講:トライアングル »

コメント

今回は、一度このような問題に出くわしたこ
とがあったかもしれませんが、問題を読み終
える前に答えが出ました。
爺さんのブログは、番組の細かい内容までま
とめられていて関心します。
講義の部分でわかりにくかったところの復習
に活用させていただいてます。

投稿: す | 2009年11月16日 (月) 09時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/99648/32226325

この記事へのトラックバック一覧です: ■コマ大数学科158講:ダイアゴナル:

« ■コマ大数学科157講:お見合い問題 | トップページ | ■コマ大数学科159講:トライアングル »