■コマ大数学科147講:正八面体
正八面体は「ピラミッドを上下に合わせたような形」(by戸部アナ)。ダイヤモンドだね~♪「たけしのコマ大数学科」
問題:正八面体を1つの面を下にして水平な台に置きます。この正八面体を真上から見た図を描きなさい。
なんでも、今回の問題は、2008年度、東大(理系)の入試問題らしい。
コマ大数学研究会の向かった先は、科学技術博物館。実際に正八面体を作って検証する作戦だが、科学技術館の丸山先生に教えられたのは、「ミョウバン」を結晶化する方法。加熱した水にミョウバンを飽和するまで溶かし、温度を下げていく「温度下降法」と、室温で蒸発させていく「溶媒蒸発法」があるようだ。種結晶を針金で吊るし、時間をかけて育てていくと、かなり大きな正八面体の結晶(10~20mm程度)も作ることができるみたいだ。
スタジオでは、顕微鏡を使い、ミョウバンの結晶をスケッチした(角があまくなるのは、致し方ない;;)。
マス北野は、紙に正八面体の展開図を描き、ハサミで切り、実際に正八面体を作ってしまった。「不思議なもんだな、こんなきれいな形になるなんて……」とニンマリ。
木村美紀と山田茜さんの東大生チームは、作図に加え、正確な寸法を計算した。
各チームとも、基本的にこんな図になった。
東大生チームは、正八面体の一辺を「1」としたとき、平面図の正六角形の一辺の長さ(√3/3)も出していたので、より正確な図を描いたとゆーことで、コマ大フィールズ賞を獲得した。
●竹内薫センセの「美しき数学の時間」
各部の寸法は上記の通り。爺は、この記事を書くため「Shade」を使って作図した。正三角形の一辺の長さを「1」とすると、正三角形の高さは「√3/2」だが、正面図の三角形は、正三角形が傾いているため、高さが「√2/2」になることがポイント。数値入力で作図した。また、立体図ではパースがついてしまうので、平面図と同じように見せるには、平行投影させる必要がある。
マス北野は、展開図を切り取って、実際に立体を作って解答したが、竹内センセが「入試の会場でこれをやったら、どうなるんでしょうかね」という発言に対し、ガダルカナル・タカが「入試会場には、持ちこめるものは限られてますからね」と言っていた。
爺は、ちょうど、小島寛之センセの「キュートな数学名作問題集」という本を途中まで、やっていたところ。この本の中で、小島センセの高校入試のとき、正12面体の展開図を与え、それを組み立てた立体について問う、問題が出されたとのこと。小島センセではないが、ある受験生は、問題用紙から展開図を切り取って、組み立てて立体を作り、難なく答えてしまったという(当時、鉛筆削り用の小刀は、持ちこみ可だった)。これをあとで知った小島センセは、「頭の良さにも、いろいろな種類があるな」と悔しい思いをしたエピソードを紹介している。
で、この本からの問題。「辺の長さが同じ正四面体と正四角錐がある。この2つの立体を正三角形の面で糊付けした。できた立体は何面体になるだろうか」。
頭の中で考えるだけでなく、実際に作ってみることも大事だという、いわくつきの問題だ。これ以上書くと、ネタばらしになっちゃうので、答えは「キュートな数学名作問題集」でどうぞ!
キュートな数学名作問題集 (ちくまプリマー新書 115) 著者:小島寛之 |
※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;
※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
■コマ大数学科:2008年度全講義リスト
■コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
■コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト
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