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2009年7月19日 (日)

■コマ大数学科142講:マネー・クーツの定理

前回のエンディングで「次回は、お金と靴の定理?に挑戦」とあったので、小島寛之センセの「容疑者ケインズ」という本の中にある、貨幣と靴の話のような、マクロ経済の問題かな…と勝手に想像していたけれど、まさか、マネー・クーツという人の名前とは…^^;「たけしのコマ大数学科」

問題:直角三角形ABCがあり、その内部にある円を直角三角形ABCの少なくとも1つの辺に接するように移動させます。円を移動させた軌跡の面積が最大となるときの円の半径を求めなさい(円周率πは、3とする)。

我らがコマ大数学研究会が訪れた先は、大丸ピーコック内にある100円ショップ「ダイソー経堂店」。それぞれが、鍋やざる、ハンコなど、丸いものを買い、透明マットの直角三角形の上で丸いものが動いた軌跡を切り抜く。面積は、その透明マットの重さを測り、より大きな面積(重さ)になるようにする。検証は、同店舗内の階段の踊り場で行われた^^;

答えは、「(トイレの)ガッポン」。直径が13.5cmだったので、半径は「0.675」。で、面積比(重さ比)は、27/40となり、きいりが良いところで、「2/3」とした。半径を10分の1としたのは、3:4:5の直角三角形を10倍した大きさで検証したからかな…と思ったが、VTRを見る限り、直角三角形の枠は、もっと大きいような気がする。

東大医学部4年生の衛藤樹さん、伊藤理恵さんの東大生チームの答えは「24/57」で、約分すると「8/19」。

考え方としては、まず、直角三角形の中に(塗り残しの)三角形ができるときと、できないときに場合分けした。塗り残しの三角形ができるとき、半径を「x」として方程式を立てた。
(6-(π/2))*x^2=4.5*x^2 ※π=3で計算
ところがである。「直角三角形から半径「1」の内接円の面積を引くと、残りはいくつですか?」と中村センセに聞かれ、「6-π」と答え、すぐに間違いに気づく。3:4:5の直角三角形の面積は「6」で、その直角三角形に内接する円の半径は「1」になる。残りの部分の面積は、(6-1*1*π)で、(6-π)になるんだよね。東大生チームは手痛い凡ミスをしてしまったようだ。

マス北野は、「(π=3で計算すると)円と三角形の残りの部分の面積は同じなんだな、これがまた!」と余裕の微笑み。

C142_05

円の軌跡の面積が最大になるときは、端っこの部分と真ん中に出来た塗り残しの青い部分を合計した面積が最小となるとき。マス北野は、円の直径を「x」として、青い部分が最小となる方程式を立てた。

C142_01

C142_02_2

二次関数のグラフを描くと、直径「0」から「16/9」までの区間で、グラフは線対象なので、面積が最大になるのは、「8/9」のとき。マス北野は、直径を「x」としたので、円が移動したときの最大面積になる半径は、「8/9」のさらに半分で、答えは「4/9」となった。

中村亨センセの「美しき数学の時間」

前回の「原始ピタゴラス数」でも、3:4:5の直角三角形に内接する円の半径は「1」になることを学んだけれど、次の方法でも確かめることができる。

C142_03

「3:4:5」の直角三角形を内接円(半径r)を描くと、高さが(r)の3つの三角形に分割できる。
底辺(3+4+5)×高さ(r)×(1/2)=6(直角三角形の面積)
∴r=1

で、この内接円の半径を小さくしていき、面積の変化を考える。

C142_04

半径(1)のとき、円の面積は(π)になり、直角三角形の面積から円の面積を引くと、端っこの部分の合計面積になることは、すでに述べた。半径を(1/2)にすると、円の面積は、(π/4)。図のオレンジの部分の面積は、
6-((6-π)/4)
π=3で計算すると、
6-(3/4)=(24/4)-(3/4)=(21/4)=5.25

これ以上、半径を小さくしていくと、円を移動させたとき、真ん中に塗り残しの部分が出来てしまい、円の軌跡の面積は小さくなるような気がする。しかし、さらに円の半径を小さくしたときを考えてみよう。

C142_05_2

直角三角形の面積(S)は(S=6)
端っこの部分(S1)は、先ほどの例で(S1=(6-π)*r^2)
塗り残しの部分の直角三角形(S2)は、元の直角三角形と相似形で、半径(1)のときとの比は、(1:1-2r)になり、(S2)の面積は、6*(1-2r)^2になる。

C142_07

で、今回のちょっといい話(数学のトリビア)は、「マネー・クーツの定理」(6円定理)。Evelynと、Money=Couttsと、Tyrrellが1974年に発表したらしい。中村センセのボードには、「実はMaxwell(1971)」と書いてあったが、説明はなかった(編集でカットされた?)><;マネー・クーツよりも先に、マックスウェルが考えついていた……ということなのかしら。ちょっと気になる。

「マネー・クーツの定理」とは、任意の三角形を描き、角Aに内接する円を描く(大きさは自由)、次にひとつ前に描いた円と、角Bに内接する円を描く。同様にひとつ前の円と角Cに内接する円を描く……と、やっていくと、第6円を描いた時点で、次に描く円(第7円)は、最初に描いた円(第1円)と重なるというもの。どんな形の三角形でも、最初に描く円がどんな大きさでも、これが成り立つらしい。

なんとなく、中心部分が「ルーローの三角形」みたいな形になるなぁ……というのが爺の感想。ネットで検索してみたら、「もしも、三角形のビリヤード台があったら、どんなふうに打っても、6クッションしたあと、最初に打った場所に球が戻る」という説明があった。

番組内では紹介されなかった(説明をカットされた?)が中村亨センセのホワイトボードには、「もうひとつの6円定理」というのも、書かれていた。

http://www.cut-the-knot.org/Curriculum/Geometry/Elkies.shtml
引用/*
The problem has been posed by Noam D. Elkies in the American Mathematical Monthly (1987, 877). A solution by Jiro Fukuta has been published in 1990(v. 97, issue 6, pp. 530-531)
*/引用終わり

※福田次郎(1913~2005年)

≪追記:7月30日≫説明用(※コメント参照)

コメントの説明

※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマ大数学科:2008年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト


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コメント

半径を(1/2)にすると、円の面積は、(π/4)。図のオレンジの部分の面積は、
6-((6-π)/4)

がわからないので解説してほしいです。

投稿: 数学苦手な高卒生 | 2009年7月30日 (木) 03時40分

お邪魔します m(_ _)m
いつもご苦労様です。
 #福岡では予習になってしまいますが・・。

さて、あまり深く考えずに簡単に考えてみましょう♪

オレンジの部分の面積は、下の「まとめ」で
S1になっている所ですよね。

r=1/2なので、図にあるとおり
空洞になっていませんから ^-^

隅っこの残りの部分を、全体から引いてあげればいいのだと思います。

この隅っこの残り部分というのは、
一つ上の図、r=1の図
(このとき、隅っこの面積は
  S’=6-πr^2=6-π)(∵r=1)

残りの部分の面積も「相似」と言うことが分かっていますので、多分ここ証明がいるんだろうけれども、
「半径が小さくになっているから、二辺から狭められる」(?)
位の感じで、比率1:r^2 と考えて好いのでは?

隅っこの部分を、全体から引いてあげれば
オレンジの部分がでますので、
S1=(全体)-(6-π)×(比率)
  =6-((6-π)×(1/2)^2)
  =6-(6-π)/4
で、好いと思うのですが・・。

フォローお願いします。m(_ _)m

投稿: さきもり | 2009年7月30日 (木) 05時09分

数学苦手な高卒生さん、コメントありがとうございます。
さきもりさん、フォローありがとうございます。

さきもりさんの説明とほぼ一緒で、重複しますが……。
元の直角三角形の面積=6
半径1の円の面積=1×1×π
残りの面積=6-π
※π=3とすると、円と残りの面積は等しい。

ここで、半径(1/2)の円に外接する、辺比が3:4:5の直角三角形を描く。
円の面積は、(1/2)×(1/2)×π=π/4
辺比が3:4:5(3つの角度も同じ)なので、元の直角三角形と相似。円の面積が(1/4)になったので、
円を除いた直角三角形の残りの面積も(1/4)になる。
(6-π)/4
円の半径が(1)~(1/2)の間は、中心に塗り残しの隙間はできないので、円が移動した軌跡の面積、オレンジの部分は、6-((6-π)×r^2)

※記事中に説明の図版を追記しました。

投稿: Gascon | 2009年7月30日 (木) 23時50分

コメントありがとうございます。
ただ1~1/2までなのかといのもわかりませんし(1/2以下はなぜだめなのか?)、相似の三角形で(6-π)/4はわかりますがなぜ元の6の三角形に適応できるのですか?

投稿: 数学苦手な高卒生 | 2009年7月31日 (金) 02時53分

こんばんは ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
二度目のお邪魔です ^-^

なるほど、三角形の相似を
「円の半径に合わせて小さく見てあげる」
方がわかりやすいですね♪

さすがです m(_ _)m

えっと、なぜ 半径が 1/2 よりも
小さくなった時に、そのまま使えないかというと・・・

隅っこの青色部分(全体から引く分ですね♪)
は同じように計算出来ますが、
真ん中に空洞が出来てしまいます。

これを(S2)としてありますね。

一番上に、動かせるプログラムが組んであるので、実際に動かしてみたら、
空洞が出来てしまうことは分かりますよ^-^

あとの問題は、「相似」の話になってしまうかな?
三辺の比が等しい三角形は「相似」なので
後は比率の問題ですよね。

元の三角形は 面積6。
この三角形の内接円の半径は1
よって、内接円の面積は π

今、内接円の半径が 1/2 
(面積は π/4) となりますね。

内接円の面積比を取ってみますと
(元):(半径2/1)=π×1^2: π/4
     =1:1/4

なので、あの小さい三角形の面積は(全体ね)
6/4=3/2 になっているはずですよね。

円の面積以外の青い部分は、
元の三角形と、小さな三角形では変わりはないはずですよね!
 (元の三角形では、半径1/2の円が動きますから)

どうだろう? またフォローお願いします
m(_ _)m

PS.σ(・・*)代数学得意なんだけども。

投稿: さきもり | 2009年8月 1日 (土) 06時17分

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