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2009年7月 4日 (土)

■コマ大数学科140講:そろばん

昔から「読み書き、そろばん」という言葉があって、まぁ、人としての素養というか、最低限、学ぶべきことの「喩え」かも。現在の日本において、日本語を読み書きできない人や、簡単な四則演算をできない人は、限りなくゼロに近い。識字率の高さや、日常生活における計算能力は、世界的な視野で見れば、日本の平均的、教育水準の高さでもある……が、「読み書き、そろばん」という言葉は、世もつれ「読み書き、パソコン」になってきた……。はたして、「読み書き、パソコン」のリテラシーが、ちゃんと、日本の文化や、日本の教育現場に根付いているのだろうか「たけしのコマ大数学科」

問題:「そろばん」を使って、1から138までの数を足すとき、そろばんの一の位の一番下の珠(青い珠)は、何回動くでしょうか?

今回の問題は、実際に「そろばん」で、1から138まで足してみればわかる。たとえば、「4+1」を計算する場合、「4」で青い珠は、1回動き、「5」で下がるので、それも1回とカウントする。珠をクリックして、確かめてみてね。

コマ大数学研究会は、創業89年の老舗メーカー「トモエそろばん」を訪れた。めずらしい「そろばん」が多数展示されている「そろばん博物館」を見学したあと、全国珠算教育連盟の浅井康之先生に「そろばん」の手ほどきを受ける。検証は、スタジオで行う。10分以内に1から138まで足し、一の位の一番下の珠に注目していれば、おのずと問題の答えは出る。答えは「0回」。

東大生チームは、小橋りささんと、岡本麻希さん。答えは、すぐに出るものの、「なんか、だまされているような気がする」と不安を隠せない。一番下の珠が動くのは、一の位が「4」か「9」のときと、「4」か「9」から別の数に移るとき。

1から順に30まで足して、1の位に注目すると、

C140_01

1の位は「5」の珠の上下の違いだけで、繰り返していることがわかる。答えは「0回」。ただ「138」という数がビミョーなので、何かひっかけがあるのでは…と不安になっていた。

マス北野は、この問題はひっかけだと言う。最初に「ご破算を願いましては」とするとき、1回動くというのだ。あとは東大生と同じで、「4」と「9」は出てこない。答えは「1回」。

中村亨センセの「美しき数学の時間」

今回の問題は、ひっかけでもなんでもなく。「138」というのは、今回が「138」回目にちなんで…ということ。(何度も書くけれど、ガスコン研究所では、特番のスペシャルもカウントしているので140講となっている)

というわけで、正解は「0回」。

では、実際に「そろばん」を動かして確認してみよう。

で、「そろばん」の珠の動きを考えると…

C140_02

「そろばん」の一の位は、合計を10で割った余り。5の珠は、その数を5で割った商、1の珠は、5で割った余りであることがわかる。1から順番に次の自然数を足していった場合、1の珠は「1310013100…」と繰り返しているんだね。

中村亨センセのちょっといい話(数学のトリビア)は、もちろん「そろばん」の話。中国から伝わった算盤(スワンパン)は、日本で現在の「そろばん」の形が完成し、世界各国に輸出されている。「そろばん」で出来るのは、足し算、引き算だけでなく、掛け算(九九)や、割り算(九九)、それに平方根、三乗根を求める開平もできるらしい。割り算九九は「八算」(はっさん)と呼ばれ、たとえば、10÷2=5は、二一天作五(にいちてんさくのご)と覚えたとのこと。

中村センセの「そろばん」の話にインスパイアされまくって、爺の妄想が広がる。人間の記憶のシステムは、未だにわかっていない部分もあるけれど、繰り返し、練習することで、体が覚える記憶ってあるよね。短期記憶を司る「海馬」を通さない記憶だ。自転車に乗れるのも、鉄棒の逆上がりができるのも、体が覚えた記憶だ。とくに、手は脳に直結しているという。手を動かすことは、脳を使うこと。「そろばん」を習ったことのある人は、暗算が得意な人が多い。繰り返し練習することで、実際に「そろばん」を使わなくても、珠の動きがイメージできるらしい。爺は「そろばん」を習ったことがないので、その感覚は、わからないけれど……。

ところで、経理の人など、電卓をものすごいスピードで打てる人がいるよね。これも、体が覚えた記憶だと思う。でも、「電卓」を早打ちできる人が、暗算が得意という話は聞かない。それは、たぶん、機械的なものと、電子的なものの違い、「そろばん」は、自分で珠を動かし、その形状の変化があるけれど、「電卓」は、形が変化しない、計算結果が表示されるだけ……という違いがある。この違いの本質は、その「過程」を省いていることなんだろうなぁ、と爺は「いいちこ」頭で思った。

※Pencil Missaileは、[SPACE]キーでも発射できるよ^^;

※コマネチ大学数学科の「過去問題」はこちらから。
コマ大数学科:2008年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2007年度全講義リスト
コマネチ大学数学科:2006年度全講義リスト


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コメント

ご無沙汰しております。

フフフ・・
文中のそろばんで遊ばせていただきました。

そろばんは3級までとりましたが、1から足して動かない珠があるというのは盲点でした。

138回。
私のところはこの機会に過去の記事放送回数を直しちゃいました。
過去のTB表示の回数と異なってしまいますが、ご了承くださいませ。

投稿: シャブリ | 2009年7月 4日 (土) 13時21分

今回は意外な答えの問題でした。
1から20まで足すと1の位が0になるので、1の位を1,2,・・・9,0を2周続けて足すとパターンが繰り返しになると気づきました。
頭の中で1から20を足したそろばんの図をイメージして解きました。
答えは、2分くらいで出たのですが、138も宇宙の年齢に近いのでたしか番組の回数に意味があるのではと考えていたら、そのとおり
だったみたいです。
マス北野さんは、引っかけを考慮しての解答をされて面白かったです。

投稿: す | 2009年7月 6日 (月) 09時28分

シャブリさん、「す」さん、コメントありがとう。

>シャブリさん
「たけしのコマ大数学科」は、特番をカウントしていないため、ガスコン研究所とは、3つズレていました。また以前、「シャブリの気になったもの」とも、講義数(カウント)が1つズレていたため、爺は、2週に分けて放映された「花の東大生数学祭り」を、1講分として、「シャブリの気になったもの」とカウント数を合わせたのでした^^;

混乱を避けるという意味では、番組のカウント方法に合わせるという、シャブリさんの判断は、正しいかも^^;

しかし、ガスコン研究所は、今後とも、このままのカウントでいきます^^; 自分が作成したFlashなども、通し番号(講義数)で管理しているので、今更、変更すると何がなんだかわからなくなっちゃいます><;

>「す」さん
今回、「そろばん」の珠の動きをシミュレートしたFlashを作成して、爺は、その機械的な動きに、自分で作ったにもかかわらず、予想外の印象を持ちました。「チャールズ・バベッジ」の階差機関のような、歯車で計算する、機械的イメージ、あるいは、大昔のコンピュータであったようなリレー回路の「オン・オフ」で、カチャカチャと動くコンピュータを連想したからです。

手の(脳の)延長としての「そろばん」、思考の道具としての「コンピュータ」、いろんな妄想が、ふつふつと沸き上ってきました^^;

投稿: Gascon | 2009年7月 7日 (火) 20時07分

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