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2009年2月27日 (金)

■書籍:世界を読みとく数学入門

 「世界を読みとく数学入門」は、以前に紹介した、小島寛之センセの書籍「数学の遺伝子」を大幅に加筆修正して文庫化したもの。文庫なので、通勤電車の中でも、どこでも手軽に小島ワールドを堪能できる。だいぶ前に手にしていたのだけれど、あらためて紹介しておこう。

世界を読みとく数学入門 世界を読みとく数学入門
日常に隠された「数」をめぐる冒険


小島寛之/著

角川ソフィア文庫
定価:本体743円(税別)

 副題に「日常に隠された『数』をめぐる冒険」とあるように、世界は数でできている。たとえば、「平方根」は、日常生活のいたるところにあると言う。その例として、小島センセは、「ひもとコップと時計で作る平方根」を紹介している。

 そーいえば、昔の柱時計には、振り子がついていて、それが、カチコチと左右に振れて、時を刻んでいた。振り子の振幅周期の等時性を利用していたんだね。

Furiko_00

 振り子の周期を「T」とし、「L」は、ひもの長さで「g」は重力加速度(9.8m/s^2)だ。この計算式の中に、質量や振幅が含まれていないことがポイント。ひもの先に結びつけたオモリの大小や、振り子の振れ幅にはカンケーなく、周期は一定。ひもの長さによってのみ、周期が変わる。

 「エクセル」で、この公式の、ひもの長さ「l」に「1」メートルを代入すると、振り子の周期は、約「2.007」秒になる。

Furiko_01

Furiko_02

 ひもの長さを半分にすると、「√2」の近似値になることもわかる。まさしく、日常に隠された「平方根」というわけだ。

 小島センセは、振り子のオモリとして、なぜ「コップ」を選んだのか、よくわからないが、よーするに、オモリはなんでもいいってこと。でも「コップ」はひもで結びづらいし、落として割ってしまったら大変だ。そこで、爺は、「振り子」をシミュレートするFlashを作ろうと思った。それが、爺の浅はかさ><;


(※Flash8ソース:pendulum.zip)

 今、ひもの長さが1メートル(100cm)の振り子があるとする。1周期(たとえば、画面右の最大振れ幅から、左へ行って、再び、右の最大振れ幅まで戻ってくる時間)は、約2秒になるはずだ。1周期だとわかりづらいので、10周期(右の最大振れ幅)をカウントして、ストップさせると、20秒前後になっているはず……。振れ幅を変えても、この周期は変わらない。いっぽう、ひもの長さを短くすると、周期が速くなる。50cmで1.4秒(√2秒)になるわけだ。

 「いいちこ」気分なガスコン爺が書いたスクリプトは以下のとおり^^;

 もちろん、ひもは伸び縮みしたり、たわんだりしない。摩擦や空気抵抗も、地球自転も無視していることは、物理学のお約束。ところが、それらの条件を除外しても、ちゃんと物理法則に則って「振り子」をシミュレートしようとすると、大変なことになるようだ。

Furiko_03

 でたな「二階微分」って感じだけれど、考え方としては、角θを小さくしていくと(「0」に近づけていくと)sinθ≒θに近似していくことは、なんとなく爺にもイメージできる。ところが、この方法で、解を求め、シミュレートすると、振り子の振幅が小さいときは、いいけれど、振幅が大きくなると、小さな誤差が積み重なって、次第に周期が違ってくるらしいんだよね。

Furiko_04

 オモリは、手を離すと重力加速度によって、速度を増しながら落ちていく。上の図は、地上から9.8mのところから、オモリを落とした場合。1秒後には地面に落下する。もちろん、振り子の場合は、ひもの張力によって拘束されるので、オモリが真下にきたとき、角速度は最大で、それを過ぎると、今度は重力加速度によって、運動エネルギーは減衰していく。図は、第1象限のみだが、これを4つつなげると、楕円になる。ある時点でのオモリの角速度を求めようとすると、ds=sqrt(dy^2+dx^2)になるのはわかるが、この「楕円積分」は、初等数学の解析的な手法では解けないらしい。

 高校で習うはずの「微分積分」でさえ、よくわかっていない爺のことだから、こーなると、もうお手上げだ><; 「振り子」を見ていて、眠くなるとゆーより、頭がゆらりゆらりとしてきた。これは「いいちこ」のせいかも……。小島センセの「ゼロから学ぶ微分積分」を読んで、出直しだ。じつは、この本も、ず~っと前に購入したんだけれど、数ページ読み進めると、眠くなったり、挫折したりの繰り返しで、いまだ、振り子のように、同じところを行ったり来たりしているだよね;;

世界を読みとく数学入門 世界を読みとく数学入門
日常に隠された「数」をめぐる冒険


小島寛之/著

角川ソフィア文庫
定価:本体743円(税別)

ゼロから学ぶ微分積分 ゼロから学ぶ微分積分

小島寛之/著

講談社
定価:本体2500円(税別)


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