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2008年7月15日 (火)

■書籍:数学でつまずくのはなぜか(2)

 またまた、小島寛之センセの著書「数学でつまずくのはなぜか」からの引用。

 問題:任意の3桁の数字(たとえば「123」のような数)を電卓に入力する。その数の後ろに同じ数を続けて入力する(「123」の場合なら「123123」と入力して6桁にする)。その数を「7」で割る。さらに「11」で割る。最後に「13」で割ると、ほら、最初の3桁の数に戻るでしょ。さて、このカラクリを証明せよ。

 小島センセ、「ネタばらし」でごめんなさい><;

 最初の任意の3桁の数字を「a」とすると、そのあとに同じ数字を加えるということは、最初の数を1000倍して「a」を加えることになる。文字式で表すと……

1000×a+a=(1000+1)×a
「7」で割ると、
1001a÷7=143a
さらに「11」で割ると、
143a÷11=13a
最後に「13」で割って
13a÷13=a

 任意の3桁の数を「a」と表すことで、この式は、いかなる3桁の数を代入しても、最初に入力した数「a」に戻ることが証明される。

 ポイントは、「最初の数の後ろに同じ数を入力する」という部分を1000倍して同じ数を加える「(1000+1)a」とするところ。じつは「a」は3桁の数でなくても成り立つが、2桁の場合は「12012」となり、1桁の場合は「1001」としなければならない。さらに4桁の場合は、「1234*1000+1234」で「1235234」としなければならず、さすがにこれでは、1000倍して1を加えるというカラクリがバレバレになってしまう。

 もうひとつのポイントは、「1001」が「7」「11」「13」という、3つの「素数」の最小公倍数になっていることだ。「7*11*13=1001」なわけ。だから、どんな順序で割っても、最後は「1」になる。素数は「1」とその数自身でしか割り切れない数だから。

 小島センセの本には「なるほど~こう考えればいいんだぁ」と爺をうならせる事例が満載。その感動を伝えたくて、どうしてもネタばらしをしてしまいたくなる><;「代数」の最初の最初。文字式の威力を感じ取ってもらうには、恰好の「教材」だと思う。

 もちろん、その感動を存分に味わいたければ、小島センセの本を買って読むのがいちばん^^;

Kojima08 文系のための数学教室
小島寛之/著
講談社現代新書1759
価格:720円(税別)

Kojima06 数学でつまずくのはなぜか
小島寛之/著
講談社現代新書1925
価格:720円(税別)

《おまけ》百五減算

 「コマネチ大学数学科25講:和算」でも紹介した「百五減算」の場合は、素数「3」と「5」と「7」を使う。

 「百五減算」は、年齢を当てるカラクリだ。まず、年齢を「3」で割った余り、次は「5」で割った余り、そして「7」で割った余りを求める。

(※註:たとえば「10」を「3」で割った余りを求めるには「10%3=」の順序で電卓のキーを押してほしい)

年齢を「X」とすると、
a=X % 3  (3で割った余り)
b=X % 5  (5で割った余り)
c=X % 7  (7で割った余り)

 で、年齢「X」は、次の計算をすると求めることができる。

年齢「X」=(70×a)+(21×b)+(15×c)-105

 もしも、年齢が「105」歳を超えていたら、さらに「105」を減算する。

 「百五減算」も、「3」「5」「7」という3つの素数の最小公倍数が「3×5×7」で「105」になることを利用している。

 小島センセの「文字式は、ソフトウェアのようなもの」というのも、うなずける事例だ。

/※追記:7月24日
実際に電卓やパソコンを使って答えを求める場合は、
年齢「X」=((70×a)+(21×b)+(15×c))%105
とすれば、何度か「105」を減算する必要はなく、一発で答えを求めることができるわけだが、これでは「百五減算」ではなく、「百五剰余」になってしまう^^;
追記終わり※/

詳しくは、過去記事を参照してほしい。
コマネチ大学数学科25講:和算


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