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2007年9月14日 (金)

■コマネチ大学数学科62講:折り紙 part2

 改造内閣を組閣し、所信表明をした2日後、国会代表質問の直前、安倍総理が突然、退陣を発表。全国民が秘孔を突かれ「アベシ……」と悶絶したかどうかはしらないが、それとはカンケーなく、戸部洋子アナ曰く「今回は難しさでは折り紙つき」の「たけしのコマネチ大学数学科」第62講。折り紙 part2.

問題:1辺の長さが1の正方形の折り紙を1本の線分に沿って折り曲げ、二重に重なる部分が線対称な五角形になるとき、その五角形の面積の最小値を求めよ。

 コマ大生は、フランス人のオリガミ王子(?)に教えを乞いつつ、15cm四方の折り紙を実際に折り、一番、最小の面積になったものを計測。1辺の長さが1の正方形の比率に合わせると、答えは「0.143955」となった。

 マス北野は、直感的に最小の面積になる五角形は、正八角形を半分にした形になると判断。証明はともかくも、正八角形の面積を「2√2-2」と計算したが、最後にこの面積を半分にすることを忘れてしまった。

 東大生チームは、最小となる五角形の面積を微分を使って求めようとしたが、計算が複雑になり、途中でタイムアウト。答えは「5/12」。

竹内薫センセの「美しき数学の時間」

 東大生チームのように、微分方程式で解く方法もあるが、竹内センセは、ちょっと変わった解き方を紹介してくれた。それは、相加平均≧相乗平均の不等式だ。通常、相加平均は相乗平均より大きくなるが、唯一、等号式になるのは「x=y」のとき。

20070914_01

20070914_02

 この式を見て、木村美紀さんは「高校の教科書で見た」と納得の様子であったが、私なんぞは、そんな式、見たこともない;;「相加平均」や「相乗平均」という言葉からして、仕事でExcelを使うようになってから、やっと覚えたくらいだもの><;

 最小値の証明にはならんかもしれないけれど、正八角形なら、面積を求めることは簡単。回転させた正方形ともともとの正方形は面積が同じ。正方形の対角線は√2なので、「√2×(√2/2)=1」になり、正八角形の面積は「2√2-2」、五角形はその半分だから「√2-1」。

 それで、今回のコマネチ・フィールズ賞なのだけれど、マス北野は、肝腎なところで、うっかりミスを犯し、値を半分にすることを忘れて不正解。東大生チームは、微分方程式を解く方法で、あと一歩。答えの「5/12」は、小数にすると「0.41666……」。いっぽうコマ大生の答え「0.4139555」は、小数以下4桁目を四捨五入すると、3桁目まで合っているということで、みごとコマネチ・フィールズ賞を獲得した。

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コメント

結構、コマ大チームがコマネチフィールズ賞取れば嬉しいですよね(笑)。一番応援してたりして(笑)。人間モンテカルロ(笑)。

これで都合3回目だったかしら・・・?最近も図形の問題で取ってましたし(笑)。

コマ大Fight!Fight!Fight!Fight!Fight!

投稿: 亀田馬志 | 2007年9月14日 (金) 21時45分

はじめまして。
数学好きなのに、深夜のテレビは見られなくて、
このサイトで問題を見て勉強してるIzumiと申します。

あれ、この問題見たことがあるぞ……と思ってコメントを書かせていただきます。
ご存知だったらどうでもいい情報なんですけど、この問題は2001年の東工大の大学入試問題ですね。

(参考URL)東工大数学5番
http://hiw.oo.kawai-juku.ac.jp/nyushi/honshi/01/tk-02p/4.html

自分の大学入試の年と同じ年の問題だったこともあって、覚えていました。

そんな問題をひたすら実験して正解に近い値を得たコマ大チームはすばらしいですね!

投稿: Izumi | 2007年9月14日 (金) 22時37分

亀田さま、Izumiさま、コメントありがとうです。

「人間モンテカルロ」といえば、漫画家の蛭子さんだけでなく、世の競馬好き、競艇好きの人たちも「人間モンテカルロ」なんじゃないでしょうか。こんなこと言うと、「俺たちは、情報分析をして、自己の情報分析能力を賭して楽しんでいるんだ」と反論があるかもしれないですね。射幸心から「宝くじ」を買う大衆や、「カジノ」で「ルーレット」に興じる金持ち連中と一緒にするなと……。さらには「toto BIG、ありゃなんだ。たんなるコンピュータの作り出した乱数にお金を払うのか!」と^^;

「期待値」のエントリでも書きましたが「宝くじ」の払い戻し率は「48%」なんですよね。それを考えると「競馬」の場合は、あれだけの施設の維持費を抱え、出走馬への懸賞金を払い、それでも「宝くじ」なんかよりは、「寺銭」は、はるかに低い、つまり払い戻し率は高いんですよね。

 おまけに、まったくの偶然に支配されるわけではなく、情報の重み、分析が加味される。いくら、ベイズ派の分析者でも、事後確率を算出することは難しいような気がします^^;

 で、「オリラジ経済白書」という番組だったかな、競馬の全点買いという番組企画をやってました。これが「宝くじ」なら、300円の宝くじ、1000万枚で30億円ほどかかるのですが、結果は目に見えてます。払い戻し率は48%なのですから。でも、昔、地域復興策として、地域市町村に1億円をばら撒くという、とんでもない政策がありましたよね。その1億円で「宝くじ」を買った自治体があったのです。何回か「宝くじ」を買うことを繰り返すうちに、ジリ貧になったことは言うまでもありません。こんな施政者を住民は支持しているわけ?

 ところが、競馬となると「全点買い」も、そう笑ってもいられません。もちろん、全体の期待値は低くなるのですが……。

 それと、以前、なにかのエントリでも書きましたが、オッズが2倍以上になる馬に、掛け金を2倍して賭け続ける必勝法があります。ちなみに、JRAの全レースをシミュレートすると、この方法で、1年間の収支が900万円を超える場合があったと記憶しています。唯一の難点は、潤沢な資金がないと使えない手法だということです。初めは、100円の馬券が外れたら、次は200円ということになるのですが、ハズし続けると、場合によっては、馬券購入額が数千万円に及ぶことがあるのです。資金が尽きたら、この手法はつかえません^^;

 以前、競馬好きの友人に「俺たちは穴狙いで1000円とか馬券につぎ込むけど、金持ちは、本命に100万とか使う、これが競馬なんだな……」と。う~む、一度も競馬をやったことのない私には、わかりましぇん^^;

 あまりに「折り紙」というテーマから、外れたコメントを書いてしまいました。「ごめん、おりが、みちがってた」って、もう、ろれつが回らないほど、酔っ払っているんですか^^;

投稿: Gascon | 2007年9月14日 (金) 23時59分

ちなみに、コマネチ大の方で中村先生は仰っていなかったんですが、ある試算によると、パチンコの期待値は98円辺りだそうです。そうすると、競馬より何より一番分があるギャンブルはパチンコだ、って事になりますね(もっともそれでも"勝てる"わけではないのですが)。

>情報の重み、分析が加味される。いくら、ベイズ派の分析者でも、事後確率を算出することは難しいような気がします^^;

ここは二つの意味で捉えられると思います。
まあ、確かに「難しい」のは事実なんですが、まず、ベイズ分析ですと、標本理論と違い「何かの絶対的な確率を計算するのは不可能だ」と言う「諦め」の前提があるんです。それが「条件付き確率」の言外の意味となります。言い替えればA氏の結論としての「事後確率」とB氏の結論としての「事後確率」は実は食い違ってて構わない。
例えばチンチロリンの賭場で、あるサイコロを見て、今から振る、と。Aさんが「1の目が出る確率は1/6」と言い、Bさんが「この賭場だと最初の目が1になる確率は3/4だ」と全然違う見解を言っても問題無いのが「ベイズ的」なんです。まあ、どちらが正しいのか?と言うのはまた別問題なんですが、そう言う「適当さ」がベイズ分析の一つの特徴ですね。
次の話としては、「ベイズ」的なのが人気があるのは、実は物理なんかの自然科学より、経済とか金融関係の方なんですね。例えば「明日ある株が上がるか下がるか考えよう」みたいな。特に金融関係なんかは「お上お墨付きの」ギャンブル研究、と言っても過言じゃないです。果してこの地上にある全ての株の期待値って何なんでしょうね?「大学で研究してるから」全くリスクがない「安全な」研究対象なのかどうかは全然別問題ですし、どのみち、金融研究者は理論を出すだけで実際自分自身で株を買う事は稀でしょうし。ある意味、蛭子さんは「個人でやってる実践的研究」、大学は「税金貰って公的に認められているヴァーチャルな研究」、なんで、実は本質的にはやってる事はあんま変わんないんじゃないか、とも思います。

>オッズが2倍以上になる馬に、掛け金を2倍して賭け続ける必勝法があります。

通称「マーチンゲールの法則」ですね(笑)。
いや、結構これ信じてる人多いんですよ(笑)。
確かに「理論的」には必勝法なんですが、「無限大の資金がいる」ってのが難点です。

>ハズし続けると、場合によっては、馬券購入額が数千万円に及ぶことがあるのです。資金が尽きたら、この手法はつかえません

もう一つのポイントは、例えばカジノのルーレットだと「固定オッズ方式」なんですが、JRAや競輪の場合ですと、「パリミューチュアル」方式だ、ってのも問題が生じる理由ですね。
マーチンゲールの法則に従って2^nとして資金を投入していくと、結果オッズが変わっちゃうんです。まあ、間違いなく「いつか」オッズは2倍切っちゃいます(ゲーム参加者の総数が投じる資金より誰かが一人で払うお金の方が多くなってしまいます!!!)。

投稿: 亀田馬志 | 2007年9月15日 (土) 01時34分

初めまして。すいません、質問です。
a+√a²+b²+b=1 を
b=2a-1/2a-2 にどうやって変形すれば
いいか分かりません。お分かりになる方、
どうかご教授を。

投稿: ともみ | 2007年10月18日 (木) 21時15分

ともみさん、ようこそ、数学の迷宮へ。
いいちこ爺@ガスコン研究所です。
こーいった、基本的な問いはドキッとしますね。
なぜなら、爺は数学の基礎がなってないからです;;

a+sqrt(a^2+b^2)+b=1 ※sqrt=√
とりあえず、ルート記号を外すため、移項する
sqrt(a^2+b^2)=1-a-b
両辺を平方して
a^2+b^2=1+a^2+b^2-2a+2ab-2b
またまた、a^2+b^2を移項してみるなり、するとa^2+b^2が消えて
0=1-2a+2ab-2b
bで括るなり
0=1-2a+(2a-2)b
(1-2a)を移項するなり
(2a-1)=(2a-2)b
両辺を(2a-2)で割るなりよ
(2a-1)/(2a-2)=b
めでたし、めでたし……。

投稿: Gascon | 2007年10月19日 (金) 23時42分

基礎的な質問に、答えて下さりありがとうございました。
とても、良く分かりました。
ルートを取るには、移項して平方がセオリーですね。

最小値を得るには、普通、微分して極値を求めるものですが、
a□+b・1/□ の□の部分に変数を閉じ込められるなら、
相加相乗平均も使えるって事ですね(違うかな?^^;)。
数学は大変です。

投稿: ともみ | 2007年10月20日 (土) 12時20分

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