第17回:エッシャー
「貧乏ヒマなし」は、あまりありがたくはないけど、貧乏でヒマになってしまうと、生活もできなくなって、もっと困る。働けど働けど我が暮らし楽にならず、じっと手を見る「たけしのコマネチ大学数学科」の第17回。
まずは例題。左の図は「ペンローズの三角形」。実際にはありない形をしているが、ある位置から眺めると、このように見える図形を作ることができる。
またまた「Shade」で作ってみたのが、こんな図形。カメラ位置を調整して、普通のレンズだと遠近感がついてうまく重ならないので、並行投影すると、「ペンロースの三角形」に見える。
今回の問題は、ある角度から見たとき、下の図のように見える図形を作りなさいというもの。

これはエッシャーの「ベルベレーデ(物見の塔)」にも登場する図形だそうだ。今回は、どんな方法でも、上の図形に見えればいい。非常にユニークな解答をしたのが数学研究会のメンバーだった(不正解だったけど)。東大生チームは、解答へ辿り着く方法はマス北野と同じだったが、雑な作りなためフィールズ賞を逃した。
番組で竹内薫センセが紹介していた本がおもしろそう。
中心となっているテーマは「自己言及」だが、これが数学におけるゲーデルの不完全性定理、計算機科学におけるチューリングの定理、そして人工知能の研究と結びつけられ、渾然一体となっている。エッシャーのだまし絵やバッハのフーガはこれらをつなぐメタファーとして機能している。 |
![]() ―あるいは不思議の環 20周年記念版 著者:ダグラス・R. ホフスタッター 販売元:白揚社 |
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コメント
暑いですねぇ!
ここのところ、問題選定に四苦八苦しております。
10分で、予備知識ほとんどなしに解けて面白い・・・なかなか、ないもんです。ぶつぶつ。
いつも、トラバ、ありがとうございます!
投稿: 竹内薫 | 2006年8月19日 (土) 20時49分